(5)産後鬱、そりゃなるわ(後編) 

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「産後鬱、そりゃなるわ(後編)」



(5)産後鬱、そりゃなるわ (後編)

あの頃の私は、赤ちゃんのお世話というのは、

『いかにしてこの子を抱かずにいて、ベッドで寝かせるか』


ということでした。

『なんで、うちの子は寝ないのだろう? なんで、抱っこしていないと泣くの?』
『”寝る子は育つ”っていうくらいだから、もしかしてこの子はちゃんと育たない?』
『私の育てかた、間違っている? 普通寝るよね? この子、おかしい? おかしいよ絶対!』 

一日中、考えるのはそんなことばかり。
「寝ろ」「寝てよ」「寝てくれっ」「寝てくださいーっ」
当時の私は、ただ寝かせることだけに集中して、それ以外に出来ることを何一つ考えることが出来ませんでした。
色々、工夫できることもあったのに…。


※ ※ ※


誰かに家に来てもらうことも嫌だと思いました。
大学時代の友人が出産祝いに来ると申し出がありましたが、私は断りました。
いや、正確にはその誘いを無視しました。
断る元気も無かったのです。
誰にも会いたくなかったのです。
自分が寝る時間もない。くたくたに疲れ、寝ておらず、お風呂も入れず、汗まみれ埃まみれ。なんだか私、吐き戻しの母乳の臭いや洗っていない髪の臭いがする。
自分のための最低限のケアも出来ていない。なのに、気楽にしたいことをしたいときにしながら過ごしてる人(被害妄想ですよね)が心地よく過ごしてもらうために、このボロボロの体をむち打って床を拭いたり掃除機をかけたりするなんて、そんなことしたくもないと思いました。
おまけに、いつも以上に部屋は荒れ放題。こんな汚れきった部屋で悲惨な顔をしながら育児している自分の様子を、久しぶりに会う友人に見せたくないと思いました。

※ ※ ※



また、そのころのわたしは、自分の心のなかに『どす黒い気持ち』を抱えていました。

『どす黒い気持ち』って?
えっとね。
どんなことを考えていたかというと…。

「向かいに10階立てのマンションが見える…。あのてっぺんから飛び降りたら、私とこの子は死ぬかな…。どうなるんだろうな…。そうなったらわたしは育児をしなくて済むな…」
「この子を産んだのは間違いだったのかな。わたしはママになってはいけなかったのかな」
「もう。泣くなっ! うるさいっ! どれだけ私を苦しめれば済むのよ? これ以上眠れなかったら私死んじゃう。命をかけて産んで、なのに、私、自分が産んだ子に殺されかけてる!(今思うと笑い話ですが、当時は真剣に思ってました)」
「防音の部屋でもあったら、そこに入れておけるのに…。防音の部屋。欲しいなぁ」
「こんなんじゃ、育児どころか、過労死してしまう! 過労死だよ? 育児で過労死ってなんなの?」
「かわいい赤ちゃんを目の前にして、普通は幸せで一杯だろうに、私はなんでこんな悲惨な状態なんだろう? 最低だ。なんてかわいそうな、私!!」

何回も何回も何回も何回も考えていました。
我が子に対して、「愛しい」「かわいい」という気持ちよりも、「怖い」という気持ちを持っていたこともありました。
…最低でしょう?
でも、これは本当に思ったことです。

育児雑誌や、育児ブログには、ほとんど「明るい育児ネタ」ばかりです。
育児雑誌に『どす黒いネタ』ばっかり載せていたらイメージ悪すぎ! 売れませんよね。
育児ブログだってネットに公開している以上、ある程度”見栄”はって書いてることも多いですしね…。

(でも。なおっぺは書きますよー。世の中の寝ない子ママのためなら恥もさらします)

そんな明るい育児ネタを読んでは、

「私だけだ…。こんなこと考えてるの。母親失格だね…」

と落ち込む毎日。
もちろん、こんな『どす黒い気持ち』は、あまりにも黒すぎて、夫にも実母にも言えませんでした。誰にも相談もできず、ずっと心の奥底にしまっていました。

でもね。
最近、すこ~し分かってきました。
こういうどす黒い気持ち、程度の差こそあれ、みんな感じたりしてきたんだと思うんです。言わないだけで…。表に出さないだけで…。

で、それをちょこっとずつ、乗り越えていって、親子ともども成長していくんだと思います。

『どす黒い気持ち』を持つことは、異常でもなんでもない。
大事なのは、自分のなかのそれを認めちゃうこと。そして、それをいかに解消するかを手探りしていく気持ち。
そんな風に思ったりするわけです。

私の場合、そういう「どす黒い気持ち」は、赤ちゃんの月齢があがるにつれ、薄くなっていきました。
出産後のホルモンのバランスも落ち着き、寝ない生活にも体が慣れてきたからでしょうか。

私の友達に、双子ちゃんのママがいます。
本当に素敵な、優しいママです。
でも、彼女はぽつりと言いました。
「私ね。ふたごだったから、育児中は赤ちゃんが交代交代に泣いて、寝ないの。本当に徹夜ばっかりだったの…。辛くてね。本当に寝たくて寝たくて仕方なくてね。今考えれば本当に恐ろしくてたまらないけれど、”もしこの子達に私が何かしでかして…、そして警察につかまったら…、そしたら私、牢の中で眠れるな”って思ったことがあるの…」
と。

出産前の私なら、「何をひどいことを」と言うでしょう。
でも、今の私は、彼女の気持ちが分かります。

この記事に「私も同じ気持ちでした」と、色々な寝ない子ママからコメントを残してもらっています。もしよろしければコメントも読んでみて下さい。下の方にあります。
また、
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この寝ない子掲示板にも同じママの苦しみ、悩みが書き込まれています。ぜひ覗いてみて下さい。

人を育てるのって、そんなきれい事ばっかり言ってられないんですよね…。
そしてお時間があればコメントをどうぞ。同じ立場のママからのコメントは本当に寝ない子ママの励ましになります。

(6)育児の状況が好転するとき
[2006/01/30 02:21] ■■日々のいろいろ■■ | トラックバック(-) | CM(9)

はじめまして 2006年のお話を読みながら、今の自分の気持ちを読んでいるみたいでした。
[2008/12/27 16:10] [ 編集 ]

はじめましてこんにちは[i:63911]

こんにちは!!
自分は鬱なのかな?と思って色々観ていたらこのお話を見つけて読ませていただきました。うまくコメントできませんが、気分がすごく楽になりました。泣きながら読みました。そして、読んだ後7ヶ月になる我が子をギューっと抱きしめました。
ありがとうございました!!
[2011/01/10 16:47] [ 編集 ]

すごい・・・

 自分のことを読んでいるみたいです。

 本当に、こういう気持ちになることがあります。
 8ヶ月になる娘、生まれてから、まとめて寝たのは数えるほど。やっと、まとめて寝るようになってくれた!と思った矢先に、再び寝なくなる・・・の繰り返しで、現在も、ひどいときには、1時間もまとめて寝てくれません。夜泣きなのか、寝ないだけなのかさえもわからず、これがずっと続くのかと思うと、正直、どろどろでした。
 出産前は、虐待のニュースを聞くと、何てひどいことを、と思っていました。
 でも、産後、その気持ちが、わかるんです。
 あんなに会いたいと思っていた娘に対して、自分も、紙一重のところにいるんです。
 しかし、それでも、娘をかわいいと思っているんです。

 こんなに、楽な気持ちにさせてもらって、ありがとうございます。
 なおっぺさんに出会えて、よかったです。
[2011/04/06 12:57] [ 編集 ]

よくぞ書いてくださいました!!こんな気持ち、自分の胸の中だけでは消化しきれません。
かわいいと思える瞬間と同じだけ、どす黒い思いも湧きます。
ようやく準備できて、さぁ食べようとした瞬間。やっと眠りに落ちようとした瞬間。決まって「ふぇっふぇっ。。。!」(-_-#)
正直、たちの悪い寄生虫のように思えました。宿主を食い尽くしてしまうタイプの。
他の人もこんな思いを持ったりすることもあるんだ!
こんな感情を持ったことがあったとしても、ちゃんと育てていけるんだ!と、ホッとしましたo(^o^)o

[2012/08/08 01:13] [ 編集 ]

心が楽になりました

自分の気持ちを代弁してもらったのかと感じるくらい、共感しました。
「そう!そう言いたかったー!」って思いました!
毎日毎日同じことの繰り返しでフラフラ。
人に会うのも億劫で、周りの友達を見てはいいなぁと羨ましがってます…
疲れがピークの時は泣きたくなるし、モヤモヤしてしまいます。どす黒い気持ちもわかります…
可愛い我が子と二人きりになるのが怖いと思ってます。
私も早く楽しんで育児ができるようになりたいです。
[2013/02/15 15:04] [ 編集 ]

私もです

1ヶ月半の寝ない子が居ます。
朝7時から深夜12時まで家にあかちゃんと二人きり。
乳をやってもミルクを足してもおむつを替えてもだっこをしても、とにかく泣いて、泣いて、ないて・・・。腕の中でようやく寝て、ベッドに置こうとするとまた泣いて。
子供と一緒に泣いた事も何度もあります。真っ黒な気持ちになることも・・・。ごはんは常に片手でだっこしたままです。
私だけじゃないと思えて、勇気が出ました。ありがとうございます。
[2013/06/26 12:04] [ 編集 ]

ストレスです

ほんと、寝ないんです…。
現在寝てくれなくて、抱っこしながら書き込んでます。
あと数日で1歳3ヶ月なんですけどね。
交通事故にあって、肋骨一本と第一腰椎圧迫骨折しました。
事故後3ヶ月ちょっと経過したので、骨はくっついたんですが、痺れは残ってるしまだ痛いです。
事故の関係でこの間まで昼間だけ子どもを保育園に預けてました。
が、保育園の先生も夜寝るように仕向けてくれたけどダメでした。
で、家で子供の面倒を見てるとき、夫が子供をあまり見てくれない…。
トイレもゆっくりできない、お風呂もゆっくり入れない…。
自分は仕事があるからといってさっさと寝る。
でも、うちの夫は勤務開始も遅く終わるのも早く残業ありませんので、育児を手伝ってほしいと思うのです。
そしたら、お前が働け主夫してやるよってまともに家事出来ないのに言われます。
休みの日くらい見てほしい…。
でも、あんまりいうと暴力振るわれちゃいました…し、実家に帰られてしまいました。
遠方から夫の地元へ引っ越してきて知り合いもいないし…。
DVのことも含めて、明日というかもう今日ですが、行政に相談に行ってきます…。
可愛いけど、育児ってストレスたまりますよね。
[2013/11/07 03:43] [ 編集 ]

なにげなく検索していたら、こちらにたどりつきました。
まるで、自分のことなんじゃないのかなっていうくらいの内容で、一気に読んでしまいました。
本当に寝ない子を育てたことがないと、この気持ちはわからないと思います。
わたしもドス黒い気持ち、ありましたよ。
人生で一番マイナス思考な時期だったかもです。
うちのこも本当に寝なくて、わたしもノイローゼでした。
24時間抱っこ。腱鞘炎なんてすぐになりました。
新生児って寝てばかりのイメージだったから、うちのこはどこかおかしいんじゃないのかなって本気で思ってました。

うちは、転機は3ヶ月を過ぎた頃におきました。
なんとなく昼夜の区別がつくようになったせいなのか、昼間寝なくても夜は寝てくれるようになってきて。
それでも朝までぐっすりとはいきませんでしたが、わたしにとっては大きな進歩で先が見えた瞬間でした。
そんな我が子ももうすぐ一歳になるのですが、今は朝まで寝てくれています。
もう、こんな日が来るなんて当時は想像できなかった!!

ほんとうに育児書や育児雑誌なんてあてにならないですよね。
子供なんてみんなそれぞれなんだし、そんなマニュアル通りにできたら誰も苦労なんてしませんよね(^^;;

このブログは世の中の寝ない子を育てているママたちに励まされるものだと思います。
ありのままに書いてくれてありがとうございました!

[2014/09/23 22:10] [ 編集 ]

1ヶ月半の赤ちゃんがいます。
それまであまり自覚がなかったのですが、この前泣いてる娘をいつものように抱っこしながら、一緒に泣いてる自分が居て「あれ?自分もうダメかも」と思いました。
でもこのブログを泣きながら読んで、少し心がスッキリました。
また笑って抱っこしてあげられそうです。
ありがとうございました。
[2014/11/05 14:38] [ 編集 ]

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